ノルトライン=ヴェストファーレン州科学アカデミー理事長及び古代ギリシャ音楽療法スペシャリスト
作曲家に宛てた手紙
ヒューバナー様
ヴィースバーデンでの医学会議で、私は、音楽の世界が持つ自然調和の法則を医学に応用するという分野で貴方が研究及び開発をされていることを知りました。
デュッセルドルフ大学医学史研究室の元室長として、また、ライン地方ヴェストファーレン州科学アカデミーの理事長としても、私はヒーリング音楽の医学的応用に幾度となく関心を寄せていました。今年初めに自ら行った科学アカデミーでの最終講義でも、ピタゴラスに関する貴方のテーマでもある古代ギリシャ音楽と医学を主題に取り上げました。
一人のクラシック音楽の作曲家がこうした遺産を独創的に取り扱い、「音楽科学的な作曲が人の生命体に与える影響について医療専門家が科学的に研究している」という事実に大いに注目しているわけです。なぜ私がそのことを大変嬉しく思っているのか、これでお分かり頂けるかと思います。
クラシック音楽の作曲家と医療専門家の提携は、私から見れば、健康、そして音楽にとって非常に幸運なことであり、メディカル・レゾナンス・セラピー・ミュージック®と共に、音楽の医学的応用が期待できる新たな(そして同時に、昔から続く)道を貴方が切り開いてくれたと確信しています。
また私はヴィースバーデンで、貴方がアフリカ諸国から大陸音楽の豊かな伝統を守る方法と手段を探すよう依頼を受けていること、そして貴方が今、世界中の様々な伝統音楽が持つ癒しの要素を収集し、科学研究に利用できるようにしようと検討中であることを知りました。
それはとても良い考えだと思います。なぜなら、この方法によれば、音楽療法の要素を持つ最上の民族伝統には実用的価値があることが証明され、客観的な医学の源泉としての地位を見出すことができるからです。20年前に貴方の研究について知ることができれば良かったと惜しい思いです。
現在私は現役を引退しており、残念ながら貴方の活動に参加できる可能性は非常に低いです。貴方との提携を望んでいる現役の同僚は十分にいるし、支援者も、また健康に関する貴方の活動に関心を持って支援してくれる基金もきっと十分にあるはずです。発行者のアルフレッド・ティル氏は親切にも貴方の研究に関する資料の一部を複数コピーしてくれたので、別の同僚にも送っておきました。
万が一私の名前を引き合いに出した依頼が貴方のもとに入るとすれば、これがその理由です。今後の更なる幸運と、活動での多大なる支援獲得を願っております。そして、貴方の研究成果や進展の状況について逐次情報を頂ければ幸いに存じます。もしも私がお役に立てることがございましたら喜んでお請けいたします。どうぞよろしくお願いいたします。